若年性認知症の夫と、リアルなお買い物の話

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認知症ケア:生活の工夫

先日は夫のためにお弁当を作ることができませんでした。

心配だったのは、お昼を自分で買えるかどうか…。

でも、「何とかなるかな」と思い、そのまま送り出しました。

帰宅後、「何を食べたの?」と聞くと、作業所の数人でスーパーへ行き、お弁当を選んだとのこと。

「みんなと一緒だったなら安心だったかな。」

そう思って、私もほっとしました。

ところが、しばらくすると作業所の職員さんからLINEが届きました。

内容は、「スーパーでお弁当を選ぶのにとても時間がかかっていたこと」と、「レジの操作にも戸惑っている様子だったため、普段どのくらい買い物ができるのか教えてほしい」というものでした。

私は、現在の様子を次のようにお伝えしました。

① 一人で買い物に行くことはある?

慣れたお店であれば、簡単な買い物をお願いすることがあります。

事前に買う物と支払い方法(PayPayなど)をメモして渡せば、行き帰りも含めて問題なくできたことがあります。これは比較的最近のことです。

ただ、動作はゆっくりですし、利用しているのは有人レジのあるお店です。

店員さんにも自然にサポートしていただいていたのだと思います。

② 決めるのにどれくらい時間がかかる?

選択肢が多いと、決めることがとても難しくなります。

「好きなのを選んでね。」

この一言が、実は一番難しいこともあります。

そんな時は、選択肢を少しずつ絞っていただけると選びやすくなります。

例えば、

「肉か魚か」
↓
「こってり系か、さっぱり系か」
↓
「この中ならどれがいい?」

というように、段階的に聞いていただくと、自分で選びやすくなります。

「自己選択を大切にする」という考え方はとても重要ですが、そのためには選びやすい環境を作ることも同じくらい大切なのだと感じています。

③ セルフレジと有人レジ、どちらがいい?

セルフレジも、付き添いがあればできることはあります。

ただ、不安になることが多く、その都度確認しながら進めています。

そのため、今は有人レジの方が安心です。

それでも時間はかかるので、お店の方にサポートしていただくこともあります。

④ 金銭感覚は?

金銭感覚は比較的保たれていると思います。

ただ、「○○円くらいまで」という目安があると、とても選びやすくなります。

普段は金額の目安を伝えているのですが、この日は私が伝え忘れてしまいました。

本人は「600円くらいかな」と考えていたようですが、「少し超えちゃった」と話していました。

時間の感覚もサポートが必要

夫は時間の感覚もつかみにくくなっています。

「ゆっくりでいいよ」と言うと気を抜きすぎてしまい、「急いで」と言うと焦りすぎてしまうことがあります。

そのため、できるだけ具体的に時間を伝えるようにしています。

例えば、

・「あと20分あるよ。まだ余裕あるから大丈夫。」
・「あと10分だね。そろそろ準備しようか。」
・「あと5分だよ。少し急ごう。」

必要な時には、

「着替え」
↓
「髭剃り」
↓
「歯磨き」

というように、一つずつ順番に声をかけることもあります。

正解は分からないけど

これらは、私が毎日試行錯誤しながら見つけてきた方法です。

壁にぶつかることもありました。

イライラしてしまうこともありました。

反省する日もたくさんありました。

その繰り返しの中で、「夫にはこういう伝え方が分かりやすいんだ」と少しずつ分かってきました。

もちろん、これが正解とは思っていません。

もっと良い方法があるかもしれませんし、人によって合う方法はきっと違います。

若年性認知症で作業所に通われている方は決して多くありません。

だからこそ、職員さんも手探りで支援してくださっているのだと思います。

それでも、「もっと理解したい」「どうすれば本人が過ごしやすいだろう」と情報を集め、真剣に考えてくださる姿勢が本当にありがたく、心強く感じています。

認知症の支援は、一人で頑張るものでも一人で頑張れるものでもありません。

家族、支援者、そして本人が一緒に試行錯誤していくことによって、その人に合った方法が見えてくるものなのだと、改めて感じた今日でした。

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