更年期障害って「便利な言葉」なの?

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更年期障害

――理解されない痛みの中で、私がたどり着いた答え――

「更年期障害って、便利な言葉だよね」

古い友人たちと、最近の体調のことを話していたときのこと。

その一言に、私は一瞬、何も言えなかった。ただ、胸の奥が少し痛んだ。

相手は男性だったから、女性の体のことをわからなくても仕方ないとは思う。

年齢的にまだ早いと思ったのかもしれない。

けれど私は、最近の体調や気分の波が“更年期”の影響なのかもしれないと感じている。

ここ数年、イライラがひどくなり、自分でも「これはおかしい」と思うくらい。

怒りのハードルが信じられないほど低くなったからだ。

理屈ではわかっているのに、止まらない怒り

特に、生理の2週間ほど前から――いわゆるPMSの時期。

もともと多少の波はあったけど、ここ最近は、

頭のどこかで「怒るほどのことじゃない」と冷静にわかっているのに、

その冷静さをかき消すように、怒りが体の中を暴れまわる

怒鳴りたいわけじゃない。

でも、ある瞬間、何かの拍子に堰が切れるようにして、怒りが噴き出してくる。

自分の中で何かが暴走していくのを感じながら、止められない。

普段なら笑って済ませられるのに

夫のヤシさんは軽度の認知障害があって、

一度で話が通じないことなんて日常茶飯事。

ふだんなら、何度でも説明する。

「どう伝えればわかりやすいかな」と工夫するし、

ちゃんと通じたときには嬉しさすらある。

でも、イライラの時期は違う。

焦燥感と不安に満たされた中で話が通じないと、

頭の中がパニックになり、こらえきれずに怒鳴ってしまうことがある。

そんな時は息も荒くなり、握りしめた手が震え、頭の中は火花が散ったようになる。

そして、あとで後悔でいっぱいになる。

「またやってしまった、、、」

「ヤシさんは、悪くないのに」

思い出すたびに胸が痛む。

傷つけないためにも、距離を置く

暴走しそうなときは、なるべく距離を置くようにしている。

落ち着くまでは地雷のように危険だから。

そろそろ危ない時期だから、ごめんね

「もし爆発しても右から左に流してね

「私が怒っても、ヤシさんが悪いからじゃない。私のホルモンバランスが崩れてるからだから、ちょっと離れていてね

ヤシさんには、そう伝えておく。

もちろん爆発したいわけでもないし、爆発を正当化したいわけじゃない。

ただ、少しでも受け流して、気にしないでほしいから。

それがいまの私にできる、せいいっぱいの“予防線”だ。

心療内科で見つけた、少しの安心

「どうにかしたい」と思って、心療内科に行った。

初めての診察。

先生は多くを聞かず、淡々とした質問だけ。

でも、それくらいが私にはちょうどよかった。

いまは漢方を処方してもらっている。

抑肝散加陳皮半夏、そして十全大補湯

以前に比べると、イライラのひどさや気持ちの不安定さが和らいだように思う。

さらに途中から加えてもらった十全大補湯は、私の症状や体質に合っているようで、体力が落ちにくくなった。

以前は午前中に家事を30分しただけで息切れしていたのに、

いまは多少ハードでも倒れなくなった。

医療を頼ることは、“自分を大切にすること”

医者に助けを求めることは、弱さじゃない。

むしろ、自分を大切にするための選択だと思う。

私の場合、「自立支援医療費制度」という国の制度に支えられている。

心療内科や薬が1割負担で受けられる制度だ。

もし同じように悩んでいる人がいたら、

この制度を知っているだけでも少し心が軽くなるかもしれない。

「便利な言葉」で片づけないで

「更年期障害って便利な言葉」

その言葉の裏には、

「言い訳でしょ?」という無意識の否定が潜んでいる気がする。

もしかしたら、私の症状は更年期というより、PMSが悪化しているだけなのかもしれない。

でも、名称がどうあれ、ホルモンが乱れることで、心も体も影響を受ける

それは、誰にも逆らえない“生理的な現実”だ。

私はただ、自分の今の状態を正直に話したかっただけ。

完全に理解してもらうことはできないと思うし、そこまでは期待していない。

ただ、「便利な言葉」で片づけられることだけは、

どうしても悲しいと思う。

さいごに

ただ最終的に大事なのは、病名がどうとか、誰かに無理やりわかってもらうことよりも、

自分自身を冷静に見つめて、必要な対策を講じていくことなのかもしれない。

そして必要なサポートを利用したり受け入れたりしながら、

少しでも笑顔でポジティブに生活していきたいと思っている。

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