認知症と共に暮らす中で、夫婦の役割分担は少しずつ変わってきました。
体は元気でも、“考えること”が苦手になってきた夫。だからこそ私は、**「できることを維持して残していくこと」**をとても大切にしています。
認知症により、むずかしくなったこと
認知機能の低下によって、夫が難しくなってきたのは以下のようなことです。
- スケジュールの管理
- 手続きや日付の計算
- 的確な理解や判断
これらは今、私が主に担っています。
相談はしながらも、覚えておくことや計算が必要な部分、大切な判断や決定は私がサポートしています。
認知症でも、今維持できていること
一方で、慣れていて比較的問題なく行えることもたくさんあります。
- 食器洗い
- 洗濯物を干す/しまう
- 鍵の開け閉め
- アイロン掛け
- 力仕事や段ボール潰し
- 電子レンジの操作
- 買い物の会計や駐車場精算
最初は戸惑いがあっても、何度も一緒に繰り返すことで、少しずつ自信を取り戻す場面もあります。
たとえばセルフレジや駐車場の精算は、最初は難しかったけれど、今ではゆっくりながらもできるようになりました。認知症だからと諦めないで、小さな積み重ねをしていくことが、軽度の今は力になっていると感じます。
「できることを残す」ための工夫
支える側の私が心がけているのは、できることを減らさないことです。
普通でも、久しぶりにやることは戸惑うことが少なくありません。認知症の方はなおさらではないでしょうか?
それで、今できてることは極力本人に託しています

- 自分がやったほうが早いときでも、なるべく本人に任せる
- 時間に余裕があれば一緒に行い、見守る
- 小さなことでもお願いし、できたら感謝する
夫のお父さんもそうでしたが、手持ち無沙汰になると不安が強まるようです。
だからこそ「役割」を持ってもらうことが安心につながります。
認知症サポートをしてて、、、
もちろん、頭の中がパンクしそうになることもあります。
自分の分だけでなく、いわばマネージャーのように、本人の予定や必要なことを把握して適格に過ごせるよう考え、動き、サポートするからです。
仕事や子育てをしながら認知症ケアをしている方は本当にすごいと感じます。
予定管理やサポートは想像以上に時間と脳力を取るものです。
それでも、**「できることを残す工夫」**は、結果的には支える側の負担を軽くし、本人にとっても生活の安心や充足感につながると感じています。
まとめ
本人にできることを維持しながら役割を担ってもらい、サポートは必要に応じて。
そのバランスを探ることが、二人で笑顔で過ごすためにとても大切だと思います。
「できること探し」をしながら、今日も一緒に日常を重ねていきたいです。
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